女性客はテーブルで黙々と朝食をとっている。
コーヒーを飲み、ふうっと小さく一息ついて、おもむろに傍らのバッグからノートを取り出し、メモをとり始めた。

後姿から漂よってくる上品な雰囲気は、明らかに普通のBrumaの住民ではない。
ふだん男勝りな強い女性ばかりに囲まれていたBurdにとって、実にその女性との出会いは新鮮さを感じさせた。
(あのような若く上品な女性がこんな所にいるとは・・・)
Burdの心に、声をかけてみたいという思いが沸き上がってきた。

あんな女性と知り合えたらきっと幸せになれるのではないか。
浮き立つような気分になってきて、自分の中で一方的に妄想がどんどん膨らんでいった。
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