寺院までようやく戻ったBurdは、さっきの女性はどこにいったのだろうと周囲を見渡した。

すでに姿はなく、中に入ってしまったようだ。
(名前だけでも聞き出したかったんだが・・・)

あれっきり会えないままとは思いたくなかった。
寺院に来た客なら、マーティンに会いにきた可能性が高い。
とにかくもう一度会って、名前をお尋ねせねばとやきもきしていると、マーティンが寺院から現れた。
「Burdよ、友は見つかったか?」

「ああ、すみません殿下。いくら探してもいないんですよ。この辺りにはいないのでは?」
「ううむ、ちょっと外に行ってきますと言って出て行ったのだが、その辺ではないのだろうか。どこだろうな・・・」
それより、さっきの美女の手がかりを掴む方が先決だ。
「そのうち戻ってきますよ。ところで殿下、美人が尋ねてきたようですが、あの方とはいったいどんなご関係ですかな?」

Burdはさっきの女性のことをマーティンに尋ねた。
[1回]