礼拝堂内にいたマーティンを呼び止めて、振り返った彼の顔を見た時、驚きで私は声が出せなかった。
・・・彼はマーティンではなかった。
いや違う、そうじゃない。
私が知っているマーティンではなかった、という表現が正しい。
顔が違う・・・。
目の前にいるのは確かにマーティンなのだけど、そこにいたのは私が知っているマーティンではなかったのだ。
説得して連れ出したマーティンにこれからのことを相談した。
「えっと、とりあえず修道院に向かいましょうか。ジョフレが貴方を待っているわ」
「・・・」
「聞いてる?」
「君の後を付いて行くから、案内を頼むよ」
マーティンは物静かで大人しかった。
「じゃあ行きましょう、こっちよ」
私は歩き出したが、すぐに彼は付いて来なかった。
彼はやたら私との距離を置いている。
警戒してるのかなあ・・・。
その後、到着した修道院はMythic Dawnの襲撃を受け、王のアミュレットを奪われてしまう。
すぐにクラウドルーラー寺院に私とマーティンとジョフレの3人は移動した。
ブレードの前で挨拶代わりの演説を行った後、演説はなれてなくて・・・と、マーティンは私に心細そうに呟やいていた。
居心地の良かったクラウドルーラー寺院もどこか前と違って空虚な感じがして、せっかく戻ってきたのに私は落ち着かなかった。
前と同じことが起こっているのに、私の記憶と比べ様々なことが違ってきている。
マーティンは声こそ同じだけど、顔と性格は私が知っているマーティンじゃない。
覚めたいと願っても覚めない夢。
そして知らないマーティンとの出会い。
いったい何が起きているの?
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