元の世界・・・"現実"では、Tiber Septimの鎧をマーティンに預けた所でMysterium Xarxesの解読がストップしてしまっていた。
気が付けばテーブルの上は主夫の友や月刊洗濯日和、Cyrodillおふくろの味、Nineも納得!至高の掃除術なんていうタイトルの本ばかり並んで、マーティンはMysterium Xarxesの解読を放棄してしまった。
かつて黄色いBurdが、皇帝というより主夫色が強くなっていくマーティンを心配していたけど、日々、殿下が忙しい家事とネタ実行に追われて皆も追従しているうちにMythic Dawnの存在は忘れられ、危機にさらされていたはずの世界は安泰のままだった。
今となってはそのことは一時の夢だったんじゃないかと錯覚してしまうほど、この世界ではMysterium Xarxesの解読がサクサクと進み、それに伴いMythic Dawnの影響も強くなっていった。
Tiber Septimの鎧とGreat Welkynd Stoneを入手し、あとはGreat Sigil Stoneのみになった。
[0回]
Great Sigil StoneはGreat Oblivion Gateを開く時に必要になる。
Brumaに開くゲードを閉じるのではなく、Great Oblibion Gateが出現するまでもたせ、そして私がGreat Sigil Stoneを取りにいくという作戦がたてられた。
Bruma防衛の指揮はマーティン自ら取る事になった。
彼は今こそ皇帝として振舞わなければならない時だ、と話していたけど、私はますますマーティンが遠い存在になっていっている気がして胸が苦しくなった。
計画が街を危機にさらす以上、Bruma伯爵婦人に事情を話し許可を得なければならない。
婦人に会って説明したいので先に私がBrumaに向かい、話の場を設けてくれとマーティンに頼まれた。
Bruma城で伯爵婦人は提案を聞き入れ、マーティンと礼拝堂で会う約束をした。
婦人にはBurdが付き添っていた。
マーティンと伯爵婦人が話している側で私はBurdを見ていたけど、もうブレードだった彼の面影は感じられなかった。
マーティンの説得で伯爵婦人は許可を出し、皆は団結し戦うことになった。
Great Oblivion Gateを開くために必要なゲートの数は3つ。
それらが開くまで、ゲートから現れる敵を倒し、マーティンを守らなくてはならない。
現れる敵に向かってジョフレとBaurus、Burdは我先に立ち向かっていった。
あの人たちはきっと大丈夫、特にBurdは強いんだから、私がいない間、マーティンを守ってくれるわ。
ゲートが次々と現れ、最後に巨大なゲートが出現した。
今だ、行け!とマーティンが叫ぶ声が聞こえた。
私は無我夢中で飛び込んでいった。
Oblivion界の門がゆっくりと開いた先に、気味の悪い赤い光が見えた。
Kvatchを廃墟にした、恐怖の破壊兵器だわ。
BrumaをKvatchの二の舞にさせちゃいけない!
あの攻城兵器が向こうの世界にたどり着くまでに塔の最上階に向かいGreat Sigil Stone を奪わなければならない。
私はひたすら走った。
急がないと、遅くなればなるほど、皆が危険にさらされる。
襲ってくるDaedraを蹴散らし、最上階に付くとすぐに、Great Sigil Stoneを奪った。
Great Oblivion Gateは光の中で崩壊し、破壊兵器も壊れて巨大な残骸になった。
元の世界では、生き残った防衛隊が両手を挙げて皆で勝利を喜んでいた。
マーティンはどこ?
探すと丘の方に黄金の鎧姿のマーティンがいた。
「マーティン!」
駆け寄ると、向こうはほっとした顔で迎えてくれた。
「良くやってくれた、ありがとう。お陰で我々はこの戦いに勝利することが出来た」
マーティンは一人だった。
付き添っているはずのジョフレやBaurusの姿が見えない。
二人はどこへ行ったのかとマーティンに聞くと、彼は悲しい顔をして答えた。
「二人とも・・・良くやってくれた。この勝利を共に分かち合えなかったのが残念だ」
「・・・え?」
マーティンの視線を追うと、その先にブレードが二人倒れている姿が目に入った。
「・・・うそ、そんな・・・!」
「私も嘘だと思いたい・・・。それに、Brumaのガードキャプテンまで犠牲になってしまうとは、この戦い、勝利はしたが、人的には大敗同然だ」
Brumaのガードキャプテンが犠牲・・・
なにそれ、何を言っているの!?
マーティンは沈痛な顔をしてある方向を見つめていた。
その先には、Brumaのガードキャプテンの遺体が横たわっていた。
そんな!いやあああああっ!!Burd・・・!
私は声にならない悲鳴を上げ、その場に泣き崩れた。
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