長く続いた冬もようやく終わりを告げ、Burmaは暖かい春の日差しに恵まれるようになった。
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青空の下で物干し台に干された洗濯物を、マーティンは満悦の笑みを浮かべ眺めていた。
「高さが丁度いいから洗濯物が干しやすくて助かる。これなら乾くのも早そうだ」
風に揺れる洗濯物を見つつ思いを馳せていると、背後から声を掛けられた。
「マーティ」
振り向くと軍曹が立っていた。
「軍曹か、今日は洗濯日和のいい天気だな(^^」
「HAHAHA、マーティ、ご機嫌だな」
軍曹は笑顔を見せたが、すぐに真剣な顔に戻って言った。
「マーティ、俺はそろそろ任務に戻ろうと思う」
「・・・行くのか」
「ああ、俺はまだまだやらねばならんことが残っているからな。いつまでもここにいるわけにはいかない。荷物をまとめて今日中には発つつもりだ」
そうか、とマーティンは悲しげな顔をした。
「できれば引き止めたいが、軍曹は帰らねばならん世界があるからな・・・」
「すまん・・・」
軍曹は名残惜しそうに呟いた。
「軍曹には感謝しきれないほど世話になったな・・・ありがとう」
「こちらこそ、マーティには世話になった。またいつか会える日がくるのを楽しみにしている」
(軍曹、帰るんだわ・・・)
離れた場所からマーティンと軍曹の話をMiariは聞いていた。
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