さて、青空弄りの最終回は、個人的な思い出が元になった話です。
どんな人にも「あれはいったいなんだったのだろう」と不思議な経験をしてずっと解けないままの謎があるのではないでしょうか。
いくつかあるそんな思い出の中に『暗い青空の謎』があります。
私がまだお子様だったころ、真夏の昼下がりに空を何気なく見上げると、黒に近い青空が上空を覆っていたのです。
雲一つない青空でしたが、天頂付近が青というより星が見えそうなくらい黒に近い蒼でした(紺色ではなく暗い青色)。
真っ暗な宇宙を明るくしたらこんな深くて暗い蒼色になるんだろうなと、大空を見上げたまましばらく魅入っていた覚えがあります。
それだけなら子供の時の綺麗な青空の思い出で終わるのですが、数年後、私が見た暗い青空とソックリな話がラジオドラマで流れていて驚いたのです。
ラジオドラマの中ではこんな話が流れていました。
ある作家の女性が居て、その人は子供の頃に黒に近い青空を見たことがあると話していた。
とても深くて綺麗な黒い青空で、一生忘れることがない。
そして、その暗い青空は一生に一度しか見ることが出来ない。ドラマを聞いていて脚本を書いたの私では!?(そんなワケない)と錯覚したほど、ドラマで語られた青空の状況が私が見た青空とそっくりでした。
そのラジオドラマの原作を知りたかったけど、覚えているのがそれだけなので過ぎて作家名やタイトルは今だにわからなくて。。。
でも、この話を書かれた作家さんは、暗い青空を見たか、誰かから聞いているはず。
少なくとも、暗い青空を見たのは私だけではなかったと。
いろんな人に暗い青空を見たことがないかと聞いてみましたが、見たことがあると言う人にはまだ会ったことがありません。
見たことがあるという方が居ましたら是非教えてほしいです。
今回私が青空弄りをしてみたのは、その空をオブリで再現できないかと思ったからでした。
画像クリックで大きい画像が見れます。
実際の暗い部分はこの3分の1ぐらいの範囲でしたが、天頂の色はこれぐらい暗かったのです。
あの日以来、暗い青空は見たことはありません。
どんなに天気が良く雲一つない青空でも、水色の空が広がっているだけです。
深く心に刻まれる暗い青空。
それは一生に一度しか見ることができないけれど、一生忘れることのない、大空からの贈り物。
[1回]
PR