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腐女子playerのoblivionプレイ日記とMOD考察ブログ。
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「頭を打った覚えはないが、なぜお前がここにいるのかが理解できん。寺院に残ったはずではなかったのか?」



マーティンは夢でも見ているかのような、焦点の合わない虚ろな目でBurdをぼんやりと見つめている。

「あのですな殿下、こんな遠い所まで二人っきりで行かせるはずないでしょうが。本来は護衛を連れて行動すべき大事な存在のお方なのですぞ貴方は」

Burdが窘めてもマーティンは相変わらず浮かない顔をしたまま力なく答えた。



「大事?私のどこが大事だ。友は私を部屋に残して出て行ってしまったぞ。二人きりどころか、今は一人きりだ・・・」




「出て行った?そういえばさっきあれが走り去って行くのを見ましたが、何があったのです」

「見ていたのか・・・友と言い争いになってしまってな」

「ほうほう、やっと喧嘩が出来るほど仲良くなりましたか。良い傾向ですぞ、ははは」



「笑うな。ただの痴話喧嘩ではないのだ。あまりに腹が立って、言葉を選ぶのも忘れて友に当ってしまったのだぞ。友が泣きだしてもあろうことか私は怒鳴り散らして・・・」

「え、殿下が本気で怒るなんてことあるんですか?」

「ここでは話難い。Burdよ、部屋で話すから入ってくれ」



「おぉ、私も入って宜しいのですか」

「構わん、早く来い」

マーティンはBurdを連れて部屋に戻った。


部屋に入るなりBurdは部屋の豪華さに驚いて、辺りをキョロキョロと見回した。



「これは、豪華な部屋ですな!私が借りた部屋とは大違いだ!」

「うむ、私は1度この様な部屋に泊まってみたいと思っていたのだ。友となら尚更な」

マーティンが話している内容はノロケそのものだったが、顔は無表情なままで、楽しそうな様子ではなかった。

Burdはそんなマーティンの様子を見て、今までずっと心の中に引っかかっていたある疑問があったのを思い出し、思い切って尋ねてみた。

「あぁ~っとですな殿下、この様なことをお尋ねするのは気が引けるのですがお聞きしても宜しいですかな」



「なんだ」

「お二人が寺院を出発される前から今までずぅっと気になっておったのですが・・・」

「何がだ、もったいぶらずに早く言え」

「その・・・あれとですな、どこまで深い関係に・・・」

マーティンは急にいらついた態度になり、Burdに詰め寄って怒鳴った。



「どこまで深い関係になったかだと!?彼女はキスもさせてくれないし、抱きしめても逃げられたのだぞ私は!これ以上私にどうしというのだ!」

その言葉でBurdはポカンとして気の抜けた顔になった。

「はぃ?キスもしていないですと?ということは、出発前夜、お二人で殿下の御寝所に戻られた時は何もなかったのですか?私はてっきり良い仲になられたとばかり・・・」



「ああ、あの時か。数日間ろくに寝ていなかったせいで酷く疲れていたから、横になったらすぐ寝てしまったよ。気が付いたらもう朝になっていて、友が起こしてくれたのだ」

マーティンは自分が先に起きて起こしてあげたかったのに、と独り言をブツブツと呟いた。

「Burdよ」

「なんでしょう殿下」

「私はおかしいのだ」



「は、はぃ?急にどうしました殿下。そりゃ、貴方はどこか普通ではないとは思っていましたが、とうとう御自分で自覚されましたか」

「いや、そういう意味ではなくてだな、変なんだよ。自分のことよりも人の・・・友のことばかり考えている自分がいるのだ。おかしいだろ」

「ほぉ、つまり頭の中はご友人のことでいっぱいになっている、と言うわけですか」



Burdはニヤニヤしながら言った。

「今まで友は私にとって必要な存在だとはわかっていたが、自分のものにしたいなどと、痴情のもつれに繋がりかねないその様な感情が湧いたことはなかったのだ」

マーティンは顔をしかめたまま話続けた。



「だが、爺さんの件やお前から伯爵の存在を聞かされてから、変に気が焦るようになったのだ。友を誰にも奪われたくない、私だけを見てほしいと・・・バカなことを言ってると思うだろう?こんな卑しくはしたない感情など聖職者となった時点で捨てたはずだったのだが・・・」

「いやいやいや、バカでも卑しくもありませんぞ。殿下にもその様な可愛げな面があったんですなぁ。私をおちょくっていた鬼殿下からはそのようなお姿が拝見できるとは想像もしませんでした」

Burdはからかいたくなるのを必死に堪えながらマーティンに言った。



「では、殿下はご友人のことがお好きなのですな?」

「・・・うむ、まあな。だが、友は・・・」

マーティンは言葉を濁した。

「友は私のことを愛してはいないようだ」



「・・・は?あれは貴方のことが好きですぞ?ま、まさか私も気が付かなかった本命が別にご友人にいたとでも」

「本命?そうだな、言いはしなかったが別にいるのかもしれん。私を本当に好きなら日記を見せてくれるだろうし、Septimの者でなくても私を愛してくれただろう」

「なんですと?あれの日記を見る!?Septimじゃなくても愛して・・・て、ちょっと待ってください、言ってることが本当におかしくなってきてますぞ。いったい何があったんですか?(汗」



まさかあれの日記を見ようとしたのか、なんて恐ろしいことを!と、Burdはマーティンの言葉から、二人が喧嘩した理由がちらりと見えた気がした。

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