ネコミミはクエストを受けるために家を飛び出したものの、よく考えたらどこへ行けばいいのかわかっていなかった。
そういえば、受けると返事を送った後確かこんな内容の連絡があったはずだ。
『ネコミミ様
今回は『お宝クエスト』モニターにご応募頂き、誠にありがとうございます。
クエストはネコミミ様が以前中断した所から再開出来るように手配しております。
なお、寺院かまぼこお試しセットはクエスト終了後のリポート提出後に発送させて頂きます』「そうそう、そにゃいなヒントもらったんにゃよスケさん」
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「随分あやふやなヒントねえ~中断っていう言葉に何か憶えはある~?」
「ミーの中断クエストときたらアレかにゃ。皇帝のじーちゃんに会わずに牢獄抜け出したら修道院のじーちゃんに無視されたすっぱい思い出があるにゃ」
「ふぅ~ん、ということはァ~修道院にまずは行ってみろってことかしらね~」
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「そうにゃ、そこしか思いつくとこねーにゃ」
「じゃあ行ってみましょっか~」
二人はSkingradの北に位置するChorrol近くの修道院に向かうことにした。
[0回]
「修道院つきましたにゃ」
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「あらま~ネコミミちゃん~あっさり着いたわね~戦闘一回も無しで到着しちゃった~」
「なんでにゃろ?この世界は常に世紀末救世主を民衆が求めている魑魅魍魎の世界にゃったはずにゃけど、妙に平和にゃね」
ここで立ち止まっていても仕方が無いのでとりあえず修道院の中に入ってみた。
二人が入ると、中に一人の修道士がいたのでネコミミは挨拶をした。
「コンチワ~当てもなく来ましたにゃー」
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修道士は振り向き、笑顔で応対した。
「これはこれはお客様、ようこそジョフレ商会へ。当社は本部から派遣されたモニター様にクエストを斡旋する業務を賜っております」
「へ?商会?いつの間に修道院じゃなくなったにゃかココ?えーと、ミーはクラウドルーラー寺院のクエストモニター関係で来たにゃんけど、意味わかりますかにゃ」
「ああ、やはり本部からのモニターさんでしたか。それでしたら担当者から直接お話をお聞きください、こちらへどうぞ」
修道士はネコミミを二階へ案内してくれた。
![mnkiuy6.jpg](http://miari.up.269g.net/image/mnkiuy6.jpg)
「担当者はあの方だよ。粗相の無いように」
「およ、あの姿は」
目の前の机の向かい側に座っていた老人がネコミミに気付いて顔を上げた。
「うん?どなたさんかね」
![mnkiuy7.jpg](http://miari.up.269g.net/image/mnkiuy7.jpg)
それは紛れもなく、以前ネコミミをシカトしたジョフレだった。
しかし、今ジョフレはマーティンと共に寺院にいるはずだ。
なぜここに居るのだろうか。
「あれ、じいちゃんってこないだクラウドルーラー寺院に居たにゃよね?」
![mnkiuy9.jpg](http://miari.up.269g.net/image/mnkiuy9.jpg)
「いえいえ、ワタクシめはジョフレ会長の替え玉でございましてね、替え玉のショフレとお呼びください。ご本人は多忙なためワタクシが代理担当者を務めさせて頂いております」
言葉使いと態度がなんとなく噛み合ってない人物は話を聞くところジョフレ本人ではなさそうだが、胡散臭い雰囲気を醸し出している。
「ほんとにジョフレじいちゃんじゃにゃいのケ?頭のてっぺんなんてそっくりだにゃ」
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「ノンノン・・・滅多なことをおっしゃってはいけません。ジョフレ会長は忙しい為、私のような替え玉がいるのは当たり前なんですよお客様・・・ご了承ください」
「自分で替え玉って名乗ったら替え玉の意味にゃいんではにゃいケ?」
「本人だと思われるのはまずい場合もございましてね。で、今回の御用は何でございましょうかお客様」
![mnkiuy11.jpg](http://miari.up.269g.net/image/mnkiuy11.jpg)
ネコミミからはどう見てもジョフレ本人にしか見えなかったが、本人がここに居てもフォローに困る気がしたので目の前の人物は替え玉ということにした。
「ミーはクエストを受けに来ましたにゃ。ほれ、トラブルで詰まったまま進んでねークエがありましたにゃろ・・・ケッケ」
「ほう、どんなクエストでございますか?」
「またーしらばっくれんでくれにゃ、じいちゃん。メインクエストっていうご大層なイベントにゃよ。ミーも皇帝の隠し子捜し出して一緒に悪者に印籠突きつけてエイドリアーン!って絶叫したいんにゃよ」
話を聞いた替え玉ショフレはネコミミの顔を見ながら、早口でさらっと答えた。
![mnkiuy12.jpg](http://miari.up.269g.net/image/mnkiuy12.jpg)
「残念ですがそのクエストはすでに
陛下自らクリアしておりますので斡旋不可となっております」
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