「ふぅ~・・・」
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BABオヤジは帝都市場のいつもの十字路の真ん中で一人浮かない顔をしていた。
[1回]
そこへ、BABオヤジを捜しに部下たちがやってきた。
「会長、ここに居たんですか」
「調子悪そうだな。具合でも悪いのか?」
「ちょっと疲れてな・・・ずっとここに立って勧誘しているのがしんどくなってきた・・・」
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BABオヤジは元気のない声で答えた。
「いったいどれくらいここにいるんですか?8時間フルタイムですか?」
いや、とオヤジは振り向いた。
「ざっと3年だよ~・・・」
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「3年!?」
「来る日も来る日も飲まず食わず不眠不休で雨の日も風の日もBAB装備普及委員会活動をここで続けて3年だよ~・・・」
「会長、そのセリフは人として、いや生物学的に問題がありすぎです」
BABオヤジは周囲を眺めながら言った。
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「毎日ずっと同じ景色ばかりで、さすがに飽きがきてなあ。もはやBAB装備普及委員会活動を続ける気にならなくなってきた」
「おっさん飽きるのが遅すぎだろ。本家の方はとっくに・・・」
部下のメタ発言を他所に、BABオヤジは淡々と話を続けた。
「あまりに暇なので、地面の石畳を数える遊びをワシは考え出してみたのだ」
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「そこまで暇なら別の稼業考えるべきでは?」
「ちなみに3万3491個あったよ・・・フフ」
「そんな無駄な労力使うぐらいなら他にやること捜せよ!!」
「しかしこの石畳も見飽きてしまった。なのでワシは気分転換に石畳を変えようと思うのだ」
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「はあ?変えるって?言ってることが無茶苦茶ですよ」
「一枚一枚石をはがす面倒な道路工事するぐらいならホームポジション変えればいいじゃねえか」
部下の真っ当なツッコミには応えず、オヤジは得意げな顔で言い放った。
「まあ、まずはご覧入れよう。石畳の上にも3年の修行で手に入れたワシのクロスロードパワーを!さあ諸君目をつぶりたまえ!目を開けたとき君らの前には新たな世界が広がっているだろう!!」
二人はめんどくさいと思いつつ目を閉じた。
「5」
「4」
「3」
「2」
「1」
「ハイッ!クロスロードパワ~オン!オープン、ザ、目!!」
二人は目を開けた。
「おお!」![](http://miari.up.269g.net/image/qb1as8.jpg)
二人は足元を見て目を見開いた。
さっきとはまったく違う別の石畳になっていたのだ。
「石畳の模様が変わった!?いや、違う、これは石畳自身が極上の石床に変化しているッ!?」
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「フフフ、ハハハ、諸君、直接触ってみたまえ」
3人は地面にしゃがんで石畳に触れた。
「この石畳、なんて高級感あふれる手触り感なんだ・・・!」
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「ははは~どうだ、すごいだろ~」
BABオヤジのパワーに驚いた部下は改めてオヤジを尊敬の眼差しで見た。
「会長すごいですね!ただ十字路に突っ立ってるだけのダメオヤジだと思っていましたが、我々が知らない間にこんなすごい力を得ていたとは!」
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「ワシを見くびってもらっては困るな・・・この力があれば恐れるものはなにもない・・・」
BABオヤジは不敵な笑みを浮かべた。
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「では次はアレを変えてみせよう・・・」
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「おお、会長!とうとう天を操る力まで得たのですね!」
「やるな、この力があれば借金返済どころか世界を手に入れることができるじゃねえか!」
BABオヤジはおもむろに側の建物の屋根を指差した。
「あの屋根の色を変えようではないか。ワシの強大なクロスロードリフォームパワーで日銭ぐらいは稼げるようになるだろう・・・」
![qb1as15.jpg](http://miari.up.269g.net/image/qb1as15.jpg)
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「あのー、そのパワーってもっとデカイことに使えないんですか?」
「あんた、最強の貧乏性だよ・・・」
■
Strada Citta Imperiale![](http://miari.up.269g.net/image/qb1as11.jpg)
帝都の石畳を変更します。
帝都のいつもの石畳に見飽きた方、気分転換をしたい方にお勧めです。
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