「何してるんですか、貴公」
「えっとねー、まーくんを密着取材してみようと思って」
「密着取材?それは貴公が好きなストーキングの間違いではありませんかな。また変な事しようとしてますな」
「変なことじゃないわよ。まーくんのとこに遊びに来たって言ったでしょ?この為に今日は来たのよ」
「そんなことしたら殿下の邪魔になって怒られますぞ」
「ちゃんと断っておくから大丈夫よ」
私は読書に没頭しているマーティンに声をかけた。
「あのう、殿下の一日の行動を密着取材して記録してみたいんだけどいいかしら」
「ああ、構わないよ、好きにしてくれ」
「わー、ありがとー^^」
マーティンの許可をもらい、一日の行動を追ってみる事になった。
午前3時。
マーティンは席を立って、寝室へと向かう。
まーくん、3時に就寝と・・・。
いつも遅いのよね。
もっと早く寝たらいいのに・・・。
マーティンが寝ている間、暇だったので読書で暇を潰した。
苦手な魔法のお勉強でもしようっかな。
えーと、神秘魔法とはそもそも・・・ぐー・・・。
午前4時。
私はうたた寝していた。
午前6時。
マーティン起床。
3時間しか寝ていない・・・。
それだけで疲れは取れるんだろうか。
心配になる。
「・・・おや、なぜ友がここにいるのだ?」
マーティンは寝ぼけ眼で話しかけてきた。
「おはよーまーくん。今日は1日、密着取材させてもらうからよろしくね」
「・・・そういえばそうだったな、がんばってくれ」
マーティンは扉を開けて出て行った。
私も後をついて行かなきゃ。
「そこの君、陛下の後をつけて何をしているんだ?」
私の行動にブレードの1人が怪しみ、訝しげに問いかけてきた。
「えっとー、殿下の密着取材してまーす><」
「なんだ、後をつけてるからてっきりストーカーしてるのかと思ったよ。取材ならいいか」
ふう、取材なら大丈夫みたいだ。
マーティンは本殿に入っていつもの席に座り、本を読み始めた。
「起きてすぐ席に座って読書・・・と」
「貴公、熱心に追っかけしているところに水を差すようで申し訳ありませんがな、殿下の行動をストーキングしてもはっきり言って面白くないと思いますぞ」
メモをとっていると横からBurdが話しかけてきた。
「どうして?」
「どうしてって、この後の殿下は夜お休みになられるまでずっと読書されておられるではありませんか」
「そうでもないかもよ」
「なんですと?」
「まあ、これからを見ていましょう。Burdもいることだし、いつもとは違うマーティンの顔が見れるんじゃないかしら」
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