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腐女子playerのoblivionプレイ日記とMOD考察ブログ。
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「まーくん・・・どこなの?私はここよ、早く助けて」

Miariは俯いたまま助けを呼んでいた。

「友よ、聞こえるか?私はここにいるよ。必ず君を元に戻してあげるから、それまで頑張ってくれ」

マーティンは優しく、力づける様に話しかけた。



「私を助けてくれるの・・・?でも、ずっとこのままここに居ることが・・・私やまーくんの為だから出るな・・・って言われたわ・・・ここから出ちゃいけないのね私・・・」





「なんだと?そんなバカげたこと誰が言ったんだ」

「わからない・・・聞いたことがある声の主よ、でも誰かは思い出せないわ。思い出そうとすると、頭が痛くなって・・・うぅっ」

Miariは苦しそうな声を上げた。

マーティンは、ある名前が頭に浮かんでいた。

「・・・友よ、答えてくれ。君を支配しているのは、Sheogorathではないのか」

「・・・なぜ、そうだと思うの?」

「以前君が話してくれただろう?会った事がある、と。君にこのような悪戯をする人物は彼しかいない」

「そう・・・そうか」

Miariは俯いていた顔を上げた。

そして、ひゃひゃひゃと陽気に大声で笑い、手をパンパンと可笑しそうに叩いた。



「なんじゃ、これは話しておったのか。しかもすでに正体をわかっておったとは・・・ヒントを出しすぎたとはいえ、バレておったとはワシは恥ずかしい気分じゃ、ひょひょひょ」

「友・・・いや、Sheogorathか!」

「その通り、ワシの名はSheogorathじゃ。狂気の王子と呼ばれておるが、至って普通のまっとうな民に慕われておる王じゃからな」

マーティンを見上げたMiariの目は、いつものブルーの目ではなく、金色の目に変化していた。



「・・・本当にSheogorathなのか?もしや今の友の助けを求める声は貴様の仕業だったのか」

「如何にも。本物だと思ったかね?ワシもやるじゃろ。残念じゃが、本物はずっと封じさせてもらっておる」

マーティンは爺に戻ってしまったMiariに詰め寄った。

「友のフリなどしおって・・・よくも騙したな!」



マーティンは拳を震わせた。

「ほっほ、怒ったか。ちとやりすぎたかもしれんの。張り倒したければ怒りに任せて張り倒してかまわんぞ」

Miari爺は挑発的な笑みを浮かべた。

「・・・まずは友の身体から出て来い、友を傷つけるわけにはいかん」

「甘っちょろいことを抜かしておるの。歯が折れるほど強烈に殴ればワシがこの体から出て行くかもしれんというのに」

「友は何があっても傷つけたくない、貴様の目的はなんだ」

マーティンはMiari爺を睨み付けた。



「目的か。危害を加えに来たのではないことは理解して欲しいのう」

「では何をしに来たのだ。友に乗り移り私を怒らせるために来たのか」

「怒らせるつもりもないわい。お前が望むのなら、ワシはどのような願いも叶えてやるつもりで来たのじゃ・・・すべてどんなことでもというわけにはいかんがの」

「それがわからない、何のためだ。私はお前に恩を売った憶えはないし、過去に会った事もないだろうが」

「なぜワシが来てやったのかはすぐには教えてやらん、焦らずとも後で教えてやるから待っておれ」

ほっほっほ、とMiari爺は笑った。

「ほれ、何か望みはないのかね?欲しいものの一つでも百つでも言うてみい。ワシが叶えてやるぞ」

「・・・欲しい物はない。これ以上御託は並べずに早く友から出て行け」



マーティンは低い声で威嚇した。

「そう立腹ばかりするなプリンスよ、落ち着いてよぉく考えてみい。欲しい物が何かしらあるはずじゃろ?そう、例えばー・・・Daedraの暗黒の力・・・力を求める者なら誰しもが崇拝し、会得を望む強大な力じゃ」

「それを私に与えてどうする。Daedraの力で民を服従させ支配しろと言うのか。そんな物くそくらえだ」

「興味はあるではないか。先程本に大喜びしておった姿はなんじゃ」



「かつての私なら、貴様の誘いに乗ったかもしれんが、今の私は力が欲しくて興味を持っているのではない。世界を陥れようとしている敵と戦う為、相手を知る為に仕方なくやっているだけだ」

「その割には寝食忘れるほど熱中しすぎておるようじゃがの。まるで愛人と接しておるかのようじゃ、ほほ」

「黙れ!」

マーティンは一喝した。

そして、Miari爺に言い放った。

「欲しい物か。1つ思いついたぞ、その望みを叶えさせろ」



「なんじゃ、言うてみい」

「友を貴様から開放する術だ」

「・・・そんなものはワシの辞書にはない」

「何でも叶えると言っただろう?さっきの言葉は嘘か」

「プリンス、目先の事だけで物を考えておると、後で取り返しのつかない事になりかねんぞ」

Miari爺の黄金の目が妖しく光った。

「よく聞け、いいかね、この女がー・・・」

何かを説明しようとMiari爺が言いかけた時、突然ブレードが慌てながら部屋に飛び込んできた。

「へ、陛下!大変です!」



「なんだ、どうかしたのか」

「外の様子がおかしいのです!奇妙な物が寺院の外に現れて・・・!」

「すぐに行く、他の者は大丈夫か?他に異変は?」

「外の景色が一瞬で変貌してしまっただけなので、皆は無事です」

「どれどれ、ワシも見学に行くかの。外がどうなっておるか楽しみじゃ」



マーティンはMiari爺を睨んだ。

「やったのはお前だな。そんなに私を困らせて楽しいか」

「人聞きの悪い・・・困らせるつもりでワシはやっておらん。協力してやっておるのじゃぞ。いや、楽しませるためかの~いやいや暇つぶしかもしれん」

「戯言はもういい、貴様は必ず友から追い出してやるからな」

マーティンはMiari爺に向かって言葉を吐き捨てると、早足で部屋を出た。



「ワシも行くと言っておろうが、待たんかプリンス」

マーティンの後を、Miari爺も杖を突きながら、ひょこひょこと楽しそうに追いかけていった。

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