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腐女子playerのoblivionプレイ日記とMOD考察ブログ。
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「殿下、御熱心に資料を読まれておりますな。素晴らしい集中力感心しますぞ」

いつもの寺院の風景の中で、Burdは読書に没頭しているマーティンに声をかけた。

本から目を離さず、そのままの視線を保ったままマーティンは返事を返した。



「うむ、自分でも良くやっていると思う。だがいい加減ここらにある本は読み飽きた、なんとかしてくれ」





「飽きてたんですかっ」

「飽きるも何も、この寺院にある本はすべて読み終えてしまったのだ。しかもそれぞれ5回は読み返しておる。Burdよ、面白い本があったら私に貸してくれ」

「面白いって・・・殿下が面白いという本となると、あれですか?『男の洗濯術講座』みたいな主夫のための指南書とか」

「おお、それは興味深いな。持っているのなら今度貸せよ。だが、今読みたいのはDaedra関係の資料だ。禁忌の術が説かれているような暗黒系統の本なら尚更私の趣味に合っていて嬉しいぞ」



「そうですか、そういうのは手持ちにありませんし、聞いたこともありませんが、どこかで入手したらお渡ししますよ」

「うむ、なるべく早く頼む。すべての本の内容を暗唱できるほど読み潰してしまって非常に退屈なのだ。ああ、新しい本が読みたい。私は飢えているぞ」

「それはそれで凄いですが、ヤバイですな」

「あとだな・・・お前だけに話しておくが、これは以前から個人的に計画していたことで、絶対他の者には他言せぬ様にして欲しいことがある」

急にマーティンの声がヒソヒソと回りに聞こえないような囁き声になった。

「な、なんですかな、殿下」

重大な話かと思ったBurdは身を乗り出して耳を欹てた。

「実はな、近いうちに私から友を誘って、どこか遊びに行こうと考えているのだ( ̄ー ̄」


「はぃ?」


「いつも誘って貰ってるからな、たまには私の方から誘ってみるのもいいだろう?」

「仲が良ろしいのはいいことですがな、今はそんな浮かれた遊びなどやってる場合ではないのではありませんか?」

「浮かれているか?ただその辺りでお茶でもしないか、と友を誘うだけではないか。それの何が悪いのだ。Burdよ、仕事も大事かもしれんが、人生遊ぶのもまた大事だぞ?」



「殿下、そういう事は世間一般で『浮かれている行為』の1つとして認知されているのです。そもそも殿下ご自身がいつも遊んでいるように見受けられますがね、それはきっと私がいつもおちょくられているせいですな」

「私はBurdをおちょくってはおらん、ただ面白いから可愛がってやっているだけだ」

「それをおちょくっているというのです。おやおや殿下、席を立たれてどこかに行かれるおつもりですか」

「うむ、外に出て洗濯物を取り込んでくる時間になったから行って来る」

「洗濯物はネタかと思ってたら、本当に殿下の日課でしたか。未来の皇帝らしからぬ慎ましき行為ですな(呆」

「このようなこと褒めなくても良い。お前も私を見習って、洗濯ぐらい自分でやれ。そして立派な男になれよ(笑」

「あ~、いい男の秘訣は洗濯物でしたか。はいはい、肝に銘じておきますよ。洗濯ですな洗濯・・・と」






マーティンが外に出ると、寺院の入口近くで見張りをしていたブレードがうろたえた様子で声をかけてきた。

「陛下!ちょうどいい所に、様子がおかしいのです」



「なんだ、どうかしたのか?」

「空を・・・空を見てください」


ブレードに促されて、マーティンは空を見上げた。


奇妙な色合いの、異世界のような空が天を覆いつくしていた。



「・・・なんだ、この空は」

マーティンは驚いて空を見つめた。

「いつからこうなっていたのだ」

「つい先程です。急に空色がおかしくなって、この空模様に・・・何かが起きる前触れなのでしょうか」



「・・・」

マーティンはしばらく黙りこんで何か思案していたが、落ち着いた様子で諭した。

「これは、何かの影響で異常気象を起こしているのだろうが、気にするほどのことではない。周りの者が気付いて騒ぎ出しても、問題はないと私が言っていたと伝えなさい」

ブレードはその言葉を聞いて安堵した表情になった。

「陛下がそう申されるなら大丈夫ですね、その通りに致します」





「殿下、どうされました、珍しく神妙な顔をして」



マーティンが戻ると、Burdが様子がおかしいのに気が付いたらしく不思議そうに尋ねてきた。

「ん?変な顔をしているか?」

「憂いを帯びた顔されてますよ。おやおや、もしや殿下の洗濯物になにかあったんですかな」

からかうようなBurdの言葉にマーティンはチラリと顔を見てから徐に答えた。

「ああ、そうだ。洗濯物が風で飛ばされてなくなっていてな、困ったものだ・・・」



もちろん嘘だったが、外の不可解な状況を悟られないようにしたかったので、わざとはぐらかしていた。

「ほう、それは殿下にとっては一大事ですな。私が外に出て探してきましょうか?」

「いや、待て」

外に行こうとしたBurdをマーティンは呼び止めた。

「今は外には出るな。Burdよ、これから何が起きようと、平然といつもの様に振舞ってくれ。おかしなことが起こっても動じず、すべて私に任せろ、いいな」

「は、はぁ?どうされたんですか殿下。洗濯物が飛ばされたぐらいでなぜそんな真剣に予見などしておられるのですか」

「私の洗濯物占いは、そこらの星占いより当てになるのだ。とにかく何が起きても通常通りにしていろと他の者にも伝えてくれ」



「意味わかりませんが、仰せの通りにしますよ。で、殿下は何が起きるとお思いで?」



「わからぬ。ただ妙な胸騒ぎがするのだ・・・気をつけねばならんだろう」

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