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腐女子playerのoblivionプレイ日記とMOD考察ブログ。
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次の瞬間、MiariからSheogorathの体が背後に仰け反るように飛び出した。



「ぬあっ、何を血迷いよったかこの狸め!」

寺院の広場に、Sheogorathの尖った叫び声が響き渡った。






「おおっと!し、しもうた、ワシとしたことが!」



Sheogorathは乗り移っていたMiariから離れてしまったことに気付いて、唇を噛んだ。



「・・・・」

Miariはボーっとした表情のまま、目の前にいるマーティンの顔を見ていた。



その目は、元の青い目に戻っていた。

だが、開放されたばかりで、何が何だかワケがわからないらしく、茫然としたまま固まっていた。


「友よ、私がわかるか?」

マーティンが優しく語り掛けると、まだ状況を飲み込めていない様子だったが、ゆっくりと口を開いた。

「・・・わ、私・・・どうしてここにいるの?なぜ殿下が・・・」



「良かった、無事に元に戻って・・・」

マーティンはホッと安堵の溜息を付いた。

「一時はどうなるかと思ったよ、君を解放できてよかった」

「ね、ねえ」

Miariは顔を赤らめてマーティンの顔を見ながらおずおずと尋ねた。

「今、私・・・殿下とキス、してなかった・・・?」


「すまん、それしがSheogorathから君を解放する方法がないと思ったんだ。君の心に素直に応じることが救いだと言われて、それでこれしかないと・・・」


マーティンは苦笑いをしながら謝ったが、Miariにとってはそれが衝撃的な事だったらしく、うーん・・・と一声呻いて、そのまま地面に崩れ落ちてしまった。

「と、友よっ、どうしたのだっ!?」

「貴公!」



マーティンと、傍らでやり取りを見ていたBurdの二人は、驚いて倒れたMiariに駆け寄った。


「何やってんですか殿下!!せっかく助けたと思ったら今度はぶっ倒れさせてっ!あ~あ、見事に気を失ってますよ!」

「何したと言われても・・・友は私にキスされたことが気絶するほど嫌だったのだろうか(;;」



マーティンはかなりうろたえた様子でBurdに泣きついた。

「殿下、こういうことで動揺せんで下さい。気絶したのは驚いたからですよ。気が付いたらキスしてたなんてことになれば、そりゃ相手が誰であろうが倒れたくなります」

横からSheogorathが口を挟んだ。

「そうじゃそうじゃ。恐るべき男よのう。接吻1つでお前は二人も殺しかけたんじゃからな」

「失礼な、キスぐらいで殺せるか!元はと言えば全部お前のせいだろうが!」



マーティンは立ち上がってSheogorathに詰め寄った。

「友はもう貴様から解放したぞ。貴様は自分の領域とやらにさっさと1人で帰るがいい」

「ワシに帰れと命令するか」

Sheogorathは鼻でフン、と笑った。



「・・・ワシはこれ程度では諦めんぞ。絶対に連れて帰らねばならんのじゃ、その女は必要な擁護者じゃし、狙った獲物は必ず仕留めねばならん」

「友は渡さんと言っているだろ。友自身も貴様に同行することなど望んでいないはずだ」

マーティンは睨みながら言い返した。



Sheogorathはその視線を無視し、倒れたままのMiariを見下ろしながら言った。

「本当にこの女の為を思うなら手放し、ワシと共に去らせるべきが正解なのじゃぞ。プリンスの傍におれば、そう遠くない未来に破滅が訪れるのは確実なのじゃ」

「・・・貴様が何を未来に見たかは知らん。もしそれが事実だとしても私が友の運命を変えてやる」

「ほほう、運命を変えると申されるか・・・無理じゃと言うとるのに」

Sheogorathはせせら笑った。

「良いから大人しくその女をワシに渡さんか。邪魔をするというなら、ここにいる者すべてを一瞬で殺し、女だけを連れ去ることぐらい簡単なのじゃぞ。ワシの正体がわかっておれば、それは理解できておるはずじゃがの、プリンス」



「そんなことは私が許さない。手を出そうものなら、すぐに貴様を私がこの手でー・・・」

「殺すというのかね?笑わせるのう。人間如きにワシは殺せはせんし、傷1つ付ける事さえも出来んよ。ホレ、周りの者に危害を加えられたくなければ早くその女をワシによこさんか」

「友は渡さないし、貴様には誰にも手は出させない」

マーティンは反発し、もうSheogorathの忠告を聞くつもりは更々なかった。



「プリンスは本当に底抜けの愚か者じゃのう」

Sheogorathは顔をしかめた。

「少し痛い目に遭わせなければ、自分が置かれている立場をわかってもらえぬようじゃな。気の毒じゃが誰か1人、犠牲になってもらうかの」

Sheogorathはブレードたちをジロジロと品定めするように眺めていて、Burdと目が合った。



「おい、そこの筋肉ダルマ」

Burdはムッとして答えた。

「爺さんが言っていたんですな・・・筋肉ダルマは止めてくれませんか。非常にその言い方はカチンとくる」

「ではそこのダルマ筋肉、お前は空を飛んで見たいと思わんかね」



「言い順替えただけかっ・・・って、空を飛ぶですと?」

Burdは意味がわからずSheogorathに不思議そうな顔をして問い返した。

「そうじゃ、飛んで来い。空高くな」



Sheogorathはニヤリと笑い、ゆっくりと手を上げた。

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