「それでは諸君、全員揃ったのでイベントルーラークラウド企画部会議を始めたいと思う」

「ちょ、殿下!クラウドルーラーイベント企画部ですよ!順序が逆です逆!」
進行役のいきなりのボケに思わずBurdは反応してしまった。
(あ、ついツッコミを入れてしまった)

どうやら今回もツッコミなしではありえないBurdになりそうだ。
[2回]
「う、うむ。今のは軽いツカミである。それではルーラークラウドペナント企画部会議を始める。今日の会議では、新しい企画を考案するべく、皆様から沢山のご意見とご提案を出して頂きたい」

マーティンは照れ隠しにペンで頭をかきかきしているが、動揺しすぎていて言っている言葉がめちゃくちゃになっていることまで頭が回っていないようだ。
テンプルマスターはそれにはお構いなしで、ジョフレに向かって言った。
「モニターからの意見書に目を通したが、ここのところのイベントの評価が良くないようだ。それについて脚本担当、理由を述べよ」

「はい、これまでいくつかイベントの提案はされているのですが、予算の都合でほとんどが実現に至っておりません。これぞと思われる企画も脚本の整理に追われているうちにネタが古くなり没に至ったものなどもあります」
「ほう、例えばどのような企画があるのだ」
「Bruma防衛をモデルにしたアレンジイベント企画がありました。陛下が考案された、非常に痛快でなりゆき任せな案だったのですが」
ジョフレは書類を取り出して内容を読み上げた。

「定められた制限時間内に黄色隊長率いる黄色軍団が巨大ゲートを目指し破壊すべく進軍するイベントです。2メートル以上ある高い塀を超えたり、池の上の飛び石を使って向こう岸まで渡りきったり、ボールを持って左右から打ち込まれる大砲をよけながら一本橋を渡ったり、最後は水魔法を撃ち合って敵のゲートを破壊する
『33分防衛』という企画だったのですが、こんなんバブル時代でもない限り人材と予算に無理があるので断念しました」
ジョフレが早口で説明した中の一文にBurdは引っかかった。
「あのー黄色隊長率いる黄色軍団って、あたしとBrumaガードのことですか?」

フン、とテンプルマスターが鼻で笑った。
「くだらん企画だ。ルートが理不尽に危険極まりなく、どうせ最後は二重になっていて撃破できない"ヤラセ強化ゲート"になっているのだろう?そんなもの考える余裕があったら、セクスィー殿下の新シリーズでも考えろセプティム」
「あれは恥ずかしいのでもうやりたくありません」

「では、Akatosh神拳の新しい・・・」
「年齢的にあの動きは辛いので勘弁して下さい」
怖がっている割に、嫌なことはきっぱりと拒否するマーティンだった。

「お前にプロ意識はないのか?」

テンプルマスターは二人にイライラした口調で言った。
「私を舐めるな。こちらとしてはいつでも君らの代役ぐらい用意できるのだ」
驚いたマーティンとジョフレが立ち上がって抗議した。
「な、舐めてなどおりません!それにマーティン役は私にしか出来ません!」

「恐れながらジョフレ役も私しか適役がいないと自負しております!」
「あんたらいったい誰なのよ!!」
Burdのツッコミは無視して、テンプルマスターは冷たく二人に言い放った。
「面白い提案が出せないなら、お前たちはクビだ。代役はいくらでもいる」
「本当に陛下って、名ばかり陛下で辛い立場だよな・・・」

「Baurus殿、それどういうこと?さっきから代役とか、名ばかりとか、ねえ、皆なに言ってんの?」
マーティンがぼそっと発言した。
「え・・あ・・そうですね、私に一つ新たな提案があります。面白いかは別として」

「ほう、言ってみろ」
「某Skingrad伯爵をゲストとして迎える
『寺院に泊まろう!』企画ですが・・・」

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