「ゲッ、皇帝のおっさんがメインクエストクリアしちまったのにゃケ?そったらミーはもうメインクエストできねーって言うにゃか!?」

ネコミミはショフレに抗議した。
ショフレはちらりとネコミミの表情を伺い謝罪した。
「お客様には申し訳ありませんが、つい先日陛下ルートでクリアされたという連絡があり無事にイベントは終了いたしました。しかしお客様はそもそもメインクエストを受けるためのプリズンフラグを立てていらっしゃらないのにメインクエストを受けようっていうのが無茶な話です」

ショフレの説明ぶりはクレーム対応にも手馴れている人物らしくとても冷静だった。
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「ちょっと待ってくれにゃー。寺院のお客様サポート担当から中断した所から再開出来る様に手配しますってミーは言われたんにゃよ。メインクエストが受けられにゃーならその話はどうなるんにゃー」
「サポートがその様に申しておりましたか?」

ほう、とショフレは呟いて頭を上げた。
「ということはお客様当てのクエスト紹介状が届いているはず。お客様のお名前をお伺いして宜しいでしょうか」
「ネコミミですにゃ」
名前を聞いたショフレは書類を覗きネコミミの名前を探した。
そして、テーブルの端に置いてある折りたたまれた紙を指し示した。

「失礼致しました、ネコミミ様にお受け頂くクエストが一件届いておりました。そちらの手紙をお受け取り下さいますか」
「おお、よかったにゃ!それにミーへの指令が書かれてるのにゃね、ニヒヒー」
ネコミミは机の上に置かれていた手紙を取った。

「ネコミミ様がお受けいただくクエストは宝の地図クエストです。イベント企画部の方で宝の地図クエストをシリーズ化させる案がありまして、その第一弾をモニターして頂くことになりました」
「ほうほう、宝の地図にゃか、どれどれ~♪」
ネコミミが手紙を開くと、それにはヒントが書かれた文章と、ある場所の絵が描かれていた。

ヒントの内容はこう書かれていた。
Travel South from my neighbor Valus' farm.
Look by the rocks near the Ayleid ruins.「うにゃ、にゃににゃに・・・お隣さんのValusの農場から南に行って遺跡の側の石っころ見るにゃって書いてるにゃ」

「お客様にはお宝を捜し出していただきます。その地図を辿っていくとお宝にありつけるというクエストです」
「お宝はどんなお宝にゃんけ?」
「実はですね、第一弾のお宝クエストはジョフレ会長自らが脚本を書かれたんですよ。会長は素朴な方ですが高貴なお家柄の出身でしてね・・・今回はなんと!ジョフレ会長の家系に代々伝わる宝物を見つけるのが目的となっております」
「ほうほう、じいちゃんもやるもんだにゃ。どんなお宝にゃかミーが見っけてくるにゃよ」

「宝物を発見した際はこちらにお持ち下さるようお願いしたします。そこでクエスト終了となり、ご希望であれば次のクエストを紹介させて頂きますので。では幸運をお祈りいたします」
「ほいにゃーそったら行ってきますだにゃ」
用件が済むと、ネコミミとスケルたん先生は外に出た。
「それで~その地図、どこを示してるのかネコミミちゃんわかるの~?」

「この辺にゃと思うにゃよー姉御の地図使って捜してみるにゃ。ミーの勘と嗅覚でお宝をあっさり見つけるにゃよ」
この修道院から東に行ったあたりに農家がある。
おそらくこの農家から南に向かえと宝の地図は示しているのだろう。

「地図ではこっから下って行ったとこに農家があるってにゃ」
「どんなお宝なのかしらね~意表ついてカマボコだとかカツラだったらアタシ憤慨しちゃう~」
「スケるたん先生、カマボコにゃんでカツラがお宝にゃのケ」

「いやなんとなく~そんなイメージが浮かんだだけ~ってカマボコでも違和感ありすぎでしょ~」
ショフレから与えられたクエストを果たしてネコミミはあっさりクリアできるのだろうか。
次回に続く。
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