「それでは試験は準備が整い次第開始する。諸君、良い結果が出せるよう全力で頑張ってくれ」

マーティンはブレードたちに励ましの言葉をかけると、ジョフレと共に隣の部屋に戻っていった。
[0回]
解散状態になると、周囲のブレードたちは最後の復習をしたり、緊張を解きほぐすためか立ち話をしていた。
Burdが別の所へ移動しそうになったので、私は慌ててBurdの腕を掴んで引き止めた。

「ちょっと待ってBurd、聞きたいことあるんだけど」
小声でささやくとBurdは、はいはいなんですかーと楽しそうに答えた。
「ねえ、なぜ私はブレード試験受けさせてもらえなかったのかしら」

「え、なぜ貴公が試験を受ける必要があるんですか?」
「なぜって、私はブレードじゃない」
変な返し方するわねーと思いながらそう言うとBurdはびっくりした顔をした。

「!!・・・あ、ああ~、そーでしたな」
Burdの目が泳いでいる。
Burdったら、私がブレードだってこと忘れてた?
「まさかBurd、私がブレードだってこと忘れてたんじゃないでしょうね(="=」

「まさかぁ!はてさて、なぜ殿下は貴公に試験の話をされなかったんでしょうなあ(冷汗」
「そうよ、もう!まーくんが主催する試験なら面白そうだから私も受けてみたかったのに」
私が呼ばれなかった理由は知らないけど、ブレードの一員なのだから受験する権利はあったはず。
私がしょんぼりして項垂れると、Burdが気遣って言葉をかけてくれた。

「そうだ、飛び込みで試験参加出来ないか殿下に尋ねてみられては?貴公から頼まれたら嫌とは言いませんよ」
「えー無理でしょ?今から試験が始まるんだし、第一、試験勉強なんてしてないのよ私」
「普段していることが出題されるらしいですから大丈夫ですよ!私からも頼んでみますから、一緒に殿下の所へ行ってお願いしてみましょう」

「ありがとう、Burd。マーティンにどうして私に試験のこと教えてくれなかったのかまず聞いてみないとね」
私が憮然とした表情で言ったせいか、Burdは少し緊張した顔で返した。
「相手は殿下なんですから、どう返されても怒っちゃだめですぞ貴公」
隣の広間に行くと、マーティンとジョフレが向き合って何か相談していた。

試験の打ち合わせをしてるのかしら。
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