私たちが借りたTiber Septem Hotelで一番高いその部屋は、今まで見たこともない煌びやかな部屋だった。


明るく広々とした部屋の壁には絵画が飾られ、高級家具や暖炉などの設備も整っており、中央にはピアノが置かれていた。

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「高くついたが、これだけの部屋なら借りた価値はあるんじゃないか」
満足そうにマーティンは言った。

「ええ、そうね、選んでよかったわ・・・でも私こんな広いお部屋に泊まるのは初めてだから緊張しちゃうんだけど・・・」
私は本当に緊張していたので、不安そうに打ち明けると、マーティンも同じような表情になった。
「友よ、それは私も同じだよ。私もこういった豪華で広い部屋は不慣れで落ち着かないが、しばらく居ればすぐに慣れるさ」
「慣れるかしら・・・でも不慣れならなぜファーストクラスの高い部屋を選んだの?こういうと失礼かもしれないけど、マーティンらしくない気がして」

「友には私がそんなに素朴そうに見えるのか?私だってこの様な部屋に憧れて泊まってみたいと思うよ。それに君がいるのだからなおさら、ね」
「えっ、なぜ私がいることが関係あるの?」
その問いにマーティンはわずかに微笑を返しただけで、本棚が置かれている方に歩いていった。
「すごいな、ここの本は古いのから新しいのまでいいのが沢山揃っているじゃないか」
マーティンは本棚を眺めながら感心しきっていた。

「ふむ、これは中々興味深い本が揃っているぞ、堪らないな」
早速一冊の本を手にとって、中身に目を通し始めた。
マーティンが本を読み出すと止まらなさそう。
私は何をしようかしら。
「あら・・・あの場所は何?」

部屋の中を眺めていた私の視界に、カーテンに仕切られた空間が入った。
近づいてのぞいてみると・・・
そこはお風呂場だった。

ポカポカと温かそうな湯気が立ち上がり、バスタブにはたっぷりとお湯が溜められている。
「きゃー♪まーくんっ、ここお風呂がある~!」「ん?」

マーティンは突然上がったMiariの嬉しそうな声に何事かと驚いたが、気にするほどでもないかとまた本を読み始めた。
「なんだ風呂か、そうか・・・それは良かったな」

「何、風呂だと?」

マーティンはハッとした。
(風呂といえば・・・)

マーティンの脳裏にSheogorathから受けた悪戯が過ぎった。
Sheogorathの幻術で出現した寺院のお風呂に突き落とされた嫌な出来事を思い出したのだ。
「友よ、待ちなさい!」

マーティンは不安になってMiariがいる風呂場へと慌てて駆け寄った。
「それは幻術では・・・あ」
「(*゚Д゚)!」「きゃあぁぁあ!まーくんのえっちィ!>Д<」
「す、すまん、覗くつもりはなかったんだ!」
(なぜもう脱いでいるんだ、風呂に入るなら入ると言ってくれ!!友の
純白な下着姿が目に焼きついてしまったではないかっ)

風呂場からMiariがまた叫んだ。
「お風呂入るんだから、まーくんはあっちいっててっ!!」「言うのが遅いぞ友よ;;」
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