クラウドルーラー寺院の新人ブレードとなったBurdがどうしてるのか見たくなった私は、ネコミミさんを連れて寺院へとやってきた。

前回は忙しく、ネコミミさんを紹介する余裕がなかったので、今回場を改めてきたワケだけど、もしかしたらネコミミさんは彼らに会うのを嫌がるのではないかと思いきや、意外にも喜んで付いてきた。
「おっさんたちと会うのは初めてにゃー。おみゃーの手の上で踊らされてるおっさんらがどんなもんかとくとこの目で拝見させてもらうにゃよ」
[0回]
「もー、私そんな魔性の女みたいなことしてないわよ。普通に会ってよね普通に」
階段を上がり、寺院の前に来た所でBurdとばったり会った。
「Burdー元気してた~?調子はどう?」

「おや、貴公、来られたんですか。私は相変わらずですよ。で、今日はどうされましたかな」
「遊びに来たのよ、まーくんは居る?」
「ちょ、おみゃーいいだかにゃ」
ネコミミさんが間に割り込んできた。
「おや、どちら様ですかな?見かけない風貌の方だが」

「おっさん、初めましてだにゃ。ミーの名はネコミミって言うにゃよ。今後ともよろしくだにゃ」
「お、おっさんですと!?」
Burdの目が点になった。
おっさんと呼ばれたのがショックだったらしい。
「あのですな、私はおっさんではありません。外見は老けて見えるかもしれませんが、若い者にはまったく負けておりませんぞ。その前に私にはBurdという名前がありますから、おっさんではなく名前で呼んでください」
「若いミーから見たら、どー見てもおみゃーはおっさんにゃ。若い者にはっていう時点でおっさんにゃから、おっさんはおっさんだと妥協して自分をおっさんだと認めるべきにゃよ」
「おっさんおっさんって連発しなくても(泣)ちょ、ちょっと貴公?何なんですか、この失礼なお連れの方は!」
「え?ああ、ごめんなさいねおっさ・・・じゃなかった、Burd、紹介が遅れたわ。この人は私のー・・・」
「お子様にゃ」「なんですと!!!!!1!?」敵にダメージを喰らった時の様にBurdが大きく後ろによろけた。
私はというと目が点になった。
ネコミミさんは私に構わずペラペラと勝手な作り話を捲くし立てる。
「おっさんには、いつもうちのおかーちゃんが大変お世話ににゃーてますにゃ。今まで連れ回され大変だったにゃかと思いますだがにゃ、これからもよろしくお願いしますにゃ」
「ちょと!ネコミミさん、何言ってんのよ!!子供ってなんの話よ!!><」
「は、はあ、こちらこそ宜しく頼みます。お嬢さんは母親に似ず、しっかりしたお子様の様ですな」
「Burdも何で信じてるのよ!><」
Burdはやらしー目線で私を見ながら呟いた。
「貴公、
人妻だったんですな・・・」

「Burd、違うってばっ!ネコミミさんはうちのお手伝いさんなのよっ!外見は小さいから子供に見えるのかもしれないけど歳だって私より上なんだからっ><」
私が否定してもBurdは信じようとしない。
「隠さなくてもいいんですよー、貴公にそんな事実があってもおかしくないと自分は思ってましたから。で、旦那は誰で、どこにいらっしゃるのですかな、ん?んん?」
「だから居ないってば!ネコミミさんも子供じゃないってばっ」

「んー、おとうちゃんはにゃー・・・」
ネコミミさんは、辺りを見回し、寺院の扉を指差した。
「あの人にゃ!!」

ネコミミさんが指差した方向に居たのはマーティンだった。
Burdはさすがに動揺し一瞬固まったが、はははと笑い出した。
「殿下がですか?そんなはずはない。おもしろいご冗談を」
状況がわかってないマーティンは側に寄ってきて話しかけてきた。
「外で楽しそうに騒いでいる声が聞こえたから出てきたのだが、どうしたのだ?」

「いや、その猫耳な少女が殿下のことを父親だと言っていたのでつい失笑してしまったのです」
「そうよ、ネコミミさんたら、冗談が過ぎるんだから><」
「おとうちゃーん、会いたかったにゃー」

「おお、我が娘よ、しばらく見ぬうちにこんなに大きくなって。父は感激だぞ」
「殿下ーーーッ!!殿下がそのような問題発言をされては困ります!!洒落でも言わんで下さいッ!!!!」
「えっ?つまりそれって、まーくんが私の旦那さんってこと?きゃーどうしよーっ恥ずかしぃ~」

「ほら!殿下が変な事言うからご友人が柄もなくのろけてしまったじゃありませんか!」
「なんだ、私に子供がいたらまずいことでもあるのか?若く見えるのかもしれんが、子供が居たっておかしくない歳だぞ私は」
「そんなの言わなくてもわかってます。失礼ですがどう見ても殿下は私より若くは見えませんぞ。あのですな、まずいというか非常に話がややこしくなるので冗談といえどもそういう問題発言を殿下の口から出すのはお止め下さいっ」
「別にいいではないか。あの少女が付けている猫耳とシッポはきっと私にも似合うぞ。どこで手に入るのだろうか」

「あー、話聞いてませんな、殿下。立場をもう少し考えて発言をなさってくれませんかな。変なことを殿下が言うから、ご友人がすっかりおかしくなってますぞ」
「きゃー、まーくんが旦那さんだなんて、きゃー恥ずかしい~きゃーどうしよー」
「ははは、そんなに嬉しいか我が妻よ(^^」
「きゃああああー(*ノノ)」「殿下ーーーッ!!そんな余計なノリは要りませんから!貴公も簡単に乗せられんで下さい!」
「なんだ、さっきから煩いなBurd。私からノリの良さを取ったら何も残らないんだぞ」
「ノリしかない皇帝陛下ってどのようなお方ですか?国をノリだけで導いていかれるんですか!?ああ、もう!私が抱く殿下のイメージをこれ以上崩さんでくださいっ!それ以上喋らないでっ」
「洒落のわからん奴だな。良い、わかった、私は中で大人しく本でも読んでおけということだな。ったく、近ごろのブレードはノリが悪くて困る・・・ブツブツ」

マーティンはいじけてしまい、文句を垂れながら中へ戻ってしまった。
「あーあー、Burdったらいっけないんだー。まーくんの機嫌そこねちゃった。あとが怖いわよー」
「お偉いさんを怒らせるとは怖いもの知らずだにゃ、このおっさんは」

「殿下をおとうちゃん呼ばわりしたり、旦那扱いする君らにそんなこと言われる筋合いはございません」
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