「なんなのだ、この怪しい光は!今の声は一体・・・!」

「おいおい、誰のいたずらだ?この場を変な色にして何か意味あるのか?」
皆が異変に驚いて慌てふためいてる中、Baurusだけが1人動じず、不敵な笑みを浮かべていた。
「Baurus、貴方は何が起きているのかわかってるの?」
「フフフ・・・ご友人は始めて見るだろうが、驚くことはない。これぞ我が陛下の隠された真の姿・・・
セクスィー殿下なのだ」
「セクスィー殿下!?」
[0回]
「応援に来たぞ、君達」
もう一度声が聞こえ、セクスィー殿下がその姿を現した。

なぜ後姿で登場?と思っていると、手をクネクネと上下に振り出した。

くるりと向きを変え、殿下は手を前に突き出し、周囲に色気を撒き散らしながら伯爵婦人に突き進んだ。

ぶつかるーと思ったら寸前で止まった。

・・・殿下の不思議な登場パフォーマンスだった。
今のは何の意味があるんだろうと呆気に取られてしまったが、任務遂行に失敗したことをマーティンに謝らなければならないことを思い出した。
「殿下、ごめんなさい。私に任せてって言ったのに・・・説得に失敗してしまったの」

マーティンは怒ることもなく、笑顔で優しく答えた。
「友よ、君には黙っていたが、この件に関しては君では力不足だろうとわかっていた。だから初めから私が手を貸すつもりでいたのだ」
「そうだったの?でも、任務なんだから自分の力で成功させるべきだったわ」
「いいんだよ、君は十分よくやった。後は私に任せてくれ」

殿下から男の色気が溢れ出る。
素敵、セクスィー殿下。
「さすがセクスィー殿下、何と言う色気でしょうか。その色気に適う者などこの世界に二人とおりますまい。私めもクラクラします」
「ははは、Baurusよ。それは褒め過ぎというものだ」
「キャプテン、あの方が陛下なのですか?次はあの方にお仕えするんですよね。いやー面白いことになりそうだなあ」

「・・・殿下はどこかで頭でも打たれたのだろうか?(逃げた方がいいのではないか自分)汗」
「今逃げようかなどと思わなかったか?Burdよ」

「うおっ!殿下、急に迫らないで下さい。な、なぜ心の中が読め・・・いや、なんなんですか、その全身からあふれている毒々しい色気は」
「なに、お前は私の色気が見えるのか?ということは私に気があるということだな(^^」
「は!?私だけじゃなく誰がどうみたって見えてますよ!どこかでみた毒々しいハートとそっくりな色気が!」
「そちらのガード君は見えているかね?」

「いえ、僕は何も見えませんが」
「ほら見ろ」
「ほら見ろって、今は私にも見えてませんよ!」
伯爵婦人は鼻をフンっとならして嘲け笑った。
「なんなのだ、このおっさんは。ハデな衣装と演出で現れるとは、まるで道化師のようだな」

「なんだと?セクスィー殿下に向かっておっさんとは・・・」
横からBaurusが伯爵婦人を戒めようとしたが、マーティンが手を上げ静止した。
そして婦人に近づき、囁いた。
「お嬢さん、放っておいてすみません」

「な、なんだ、お嬢さんとは」
殿下は私達がいる方に腕を伸ばした。

「申し遅れました、わたくし、あの二人の上司であるー・・・」
殿下は一呼吸置いた。
「Martin Septimと申します」

「・・・Septim・・・皇帝陛下だな」
伯爵婦人は目を合わせようとしなかった。
明らかに殿下の色気に動揺しているようだ。
「な、なにこの色気・・・」

側に付き添っていた執事がフラッとよろけた。
「ど、どうしたのだ」
「こんなすごい色気、マイ・ダーリンからでも1度も感じたことありませんわ・・・ああっ」

執事はセクスィー殿下の色気にすっかり魅了され、へなへなと床に崩れ落ちてしまった。
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