「お聞きしますが、お二人さんはどのような経緯でImperial Cityへ来られたのですかな?」
「私が帝都に用事があったのだが、ここは初めて訪れたので勝手がわからなくてね、地理に詳しい友に案内してもらっているのだ」
「ほうほう、帝都案内ガイドをうら若き女性に頼むとは、ダンナもやりますなあ、このこの!奥様に知られたら大変ですよ、へっへっへ」
BABオヤジは冷やかしながらマーティンの胸元を突っついた。

「いや、だから私は独・・・」
否定しようとするマーティンの言葉を無視して、BABオヤジはベラベラと喋り続けた。
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「帝都はね、広くてでっかいですよォ。彼女さんは身軽な格好で周られた方が良いとワシは思いますがね」

「忠告は有り難いが、友はその格好が気に入っていてね」
「ダメダメ、大切なオトモダチなら、こんな色気のカケラも無い格好させてちゃいけませんよダンナ。せっかくのべっぴんさんなんだから、色っぽくセクスィーな衣装を着せてやんなさいよ、へっへっへ」
「色っぽい格好だと?友にそんなハレンチな格好はさせたくない」
「させたくないってダンナ、色気出させるとまずいことでもあるんですかな?ははぁ、わかったぞ。そんな姿見たらダンナの理性が吹っ飛ぶから着させたくないんでしょ」
「いや、そうでは・・・友のそういう姿は見たことがないからなんとも・・・」

微かに動揺している?
頼りない受け答えをしながら私を見たマーティンの目がいつもと違う気がした。
「モノは試しですよダンナ。丁度ダンナの服装と似合いそうな女性用の服が手持ちにありましてね、それを彼女に着て貰うというのはどうですかな。着れば驚くほど彼女が美しくなりますよ・・・へっへっへ」
「友が・・・美しくなるのか?」
「ちょ、ちょっとまーくん、そんな目で私を見ないで><」
二人の異様な視線を感じ、私は思わず後退りした。

「私はそんな格好しないわよ、セクスィーな格好なんて絶対・・・」
突然BABオヤジは私の両腕をガッシリと掴んで引き摺りだした。
「いいからおじちゃんに付いておいで~そこの宿屋で綺麗な服に着替えさせてあげるから~そんなゴッツイ服はおじさんがボッシュートだよ~~」

「きゃーー!!イヤァァ、やめて、離してーー!!」
「恥ずかしがらずにおいでおいで~、変なことおじちゃんしないから~怖くないよ~ほらほら、おとなしく言うこと聞いてよ~彼女ォ~」

「やだやだやだやだやだ~~!まーくんっ、黙って見てないで助けてぇ!!」
「うわーん!」「よくも友を泣かしおって!宿に連れ込んでどうするつもりだったんだ!」

「だから、綺麗な衣装を彼女さんに試着して貰おうとしただけですよダンナ」
(なんだか怪しいおっさんに絡まれているな。助けに行きたいのだが、自分の役目は殿下のガードであって、貴公ではないからな、出るに出られん・・・困った)

BurdはMiariのことが気がかりだったが、もう少し様子をみようと、その場に留まって見守ることにした。
「脅かしてしまってすみませんね。だが、ダンナも心の中では彼女を着飾らせてあげたいと思っているんじゃありませんか?」

マーティンは言い難そうに答えた。
「うむ、そうと言われればそうなのだが・・・」
「ではダンナから説得してくださいよ。彼女の美しい姿を見てみたいでしょ?」
「・・・」
マーティンは気を使いながらそっと声をかけてきた。
「友よ、この男が言うとおり少し考えてみないか?たまには・・・気分を変えて女性らしい服を着てもいいと私は思うんだ」

「い、いやよ・・・私、絶対にセクスィーな服なんて着たくない・・・露出が高い服を着るのは怖いの。ろくな事が無いから・・・」
「怖い?そういった服を着ていて何か怖い目に遭ったのか?」
「・・・ううん、何もないわ、何も・・・グスン。ごめんなさい、私、安全な所じゃないと、普通の服だって着たくないのよ」

「友よ、ここなら、帝都の中なら安全だよ」
マーティンは軽く笑いながら言った。
「折角だから誘いに乗って、綺麗な服を着させてもらいなさい。言うのは少し恥ずかしいのだが、私は友のそういう姿を1度見てみたかったんだ」
「・・・どうして?」
「どうしてって、そんな理由を私に言わせたいのか?」
マーティンは苦笑いを浮かべた。
「・・・わかった、いつも同じ格好だから、時には違う格好しろって思ってたんでしょ。Daedric装備好きにも程があるって」

「違う違う、そうじゃない。ヒントをあげようか・・・男はね、誰しも美しい女性を傍に連れ添わせてみたいという夢があるんだ。なおさらそれが気に入った女性なら、もっと美しくさせてあげたいと思ってしまうものなんだよ」
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