「殿下、じゃなかった神父さま、お待たせ。Imperial Cityに着いたわ」

昼下がりになって、私たちはようやく目的地のImperial Cityに到着した。
時間を確認すると午後2時を回っていた。
[0回]
「ふぅむ、ここがImperial Cityか・・・さすがに中央の都だけあってKvacthやBrumaとは違うな」

マーティンは珍しそうに辺りの様子を見回した。
「最初はどこに行きます?例の場所に最初に行ってもいいけど、神父さまは、あちこち見て周りたそうね」
私が笑顔で冷やかすとマーティンも穏やかに笑いながら答えた。
「早く到着できたおかげで時間は十分ある。友が私に見せたいという場所は後の楽しみにとっておきたいから、先にいろいろ見て周ろうか」

「じゃあそうしましょ、最初はどこに行きましょうか。行きたい所言って下さいな」
(よかった、無事に何事も無く到着してくれて)

二人の後を追ってImperial Cityに入ったBurdは、近くの物陰から様子を伺っていた。
(殿下の存在が一般に知られていないのが救いだな。皇帝の跡継ぎはもう存在しないと思われてる方が殿下の身の安全の為になる)
それにしてもー・・・とBurdは心の中で呟いた。
(敵の狙いは殿下の命だと言うのをわかっていて寺院から連れ出したアレもバカだが、話に乗る殿下も殿下だ。まさか本気で二人きりになりたかったのか?)
Burdはふと、Hassildor伯爵がここに居て、マーティンと仲良くしているMiariを見たらどうなるのだろうと思った。

(伯爵がアレにどれだけ本気かは知らないが、いい気はしないだろうな。アレも伯爵と殿下の二人が揃って目の前にいたら、どう対応するのか見てみたい気もするが・・・と、おや、誰か近づいて来たぞ)
「ねェねェ、そこの彼女!」

「!?」
「君、セクスィー衣装に興味はないかい?」

「ないですっ!!><」

「だろうね。その防御力ガチ装備を見れば興味無いの、おじちゃんわかってたよ。でも、少しは興味あるんじゃないかな?ね、ね」
マーティンは不審に感じたのか、間に入って話しかけてきた男を睨み付けた。
「なんだお前は。背後から友に慣れ馴れしく声をかけないでもらいたい。大体セクスィーは私の十八番だぞ。気安くセクスィーの名を語るな」

「ダンナがセクスィー十八番な理由がわかりませんが・・・申し遅れました、ワシはBAB装備普及委員会会長のSev・・・いや本名よりも役名で名乗った方が良いでしょうな。ワシはBABオヤジと申します」
BABオヤジと名乗った男は私にチラリと目をやり、マーティンに続けて話しかけた。
「そちらの娘さんに是非、BAB服を着てもらいたいと思いましてね・・・絶対似合うはずですよ、
お父さん」
「お父さんではない」「おや、失礼しました、
お義父さんでしたか」

「その
お義父さんでもない。見ればわかるだろうが見れば」
「おお、度重なる御無礼失礼いたしました。つまりコレですな」
そう言ってBABオヤジはニヤニヤしながら右手の小指を立てた。
「いい歳して若い女を連れ歩くとはダンナも隅に置けませんな、このこの。奥様はもちろん御存知ないんでしょうな、ヘッヘッヘ」
「だからそうではないと・・・彼女のことは友と呼んでいるのが聞こえていないのか?」

「はいはい、ダンナ、オトモダチでございますね。オトモダチにもいろんな形がありますからね・・・くっくっく。ワシは決して怪しい者ではございません。まずは話を聞いてくださいよ。お二人に損はさせませんから・・・」
BABオヤジはニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
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