「ガード鎧、いい加減に次のを集めないと・・・」

私は地下室のガード鎧コレクションルームで、整列したマネキンと睨めっこしていた。
以前、Skingradガードの鎧をどうやって入手しようかと考えながら城へ行った時は、話が逸れてしまい、私としたことがそのまま忘れてしまっていた。
あの赤い服・・・絶対欲しいのよねえ。
デザインかっこいいし。
嫌がらせでBurdにも着せてあげたいし。
[1回]
んー・・・暇だし、Skingrad城に行ってガードさん見ながら考えてみよっかな。
私は城へ行き、ガードが良く行き来する中庭に張りこんで、物色してみることにした。

他の都市のガードと比べると、Skingradガードが一番しっかりしている気がする。
なんかこう、彼らの前で悪いことは出来ないなーという雰囲気だ。
Brumaガード相手には余裕で喧嘩売れる私だが、どうしてかここのガードと一悶着起こす気にはなれない。
後ろにHassildor伯爵がいるから、嫌われるのまずいってことで構えちゃうのかしらねえ・・・。
私が思案している目の前を、数人のガードが入れ違いに不思議そうな顔をして通り過ぎていった。

いっそのこと、直接お願いしてみようかしら。
ガード服欲しいんで一着もらえませんかっ>▽<ノって。
他にいい手も思いつかないし。
「お嬢ちゃん、こんな所でどうしたんだい?また伯爵に会いに来たのかな(^^」

私が悩んでいると、近くを通りかかった城のガードキャプテンに声をかけられた。
そうだ、ちょうどいいわ。
この人にガード服がもらえないか相談してみよう。
人が良さそうだから、怒られることはないだろうし。
「あのー、隊長さんに御相談したいことがあるんですけど、ちょっといいですか?」
「何かな、大事な話?」
「こちらでちょっと・・・」
私は端の壁際に来てもらって、話を切り出した。
「Skingradガードの鎧が欲しいんですけど、一着貰うことって・・・出来ないですか?」

「え、うちのガードの鎧が欲しい?そんなもの何に使うんだい?」
・・・えーと、何に使う?
コレクションにしまーす!>▽<
と正直に言うのはちょっとまずいかな。
「私、Skingradガードのファンなんです!で、その赤い鎧がかっこいいなって思ってて、自分でも着てみたくって>▽<」
「ファンだって?そうかそうか、そりゃあおじさん嬉しいな、有難うね。私もこの鎧は他の都市のどんなガード鎧より優れていると思ってたんだ。しかし、外部の者に鎧をあげるのはちょっと難問だなあ・・・」
「え、どうして?」
「悪用されないよう、各個人へのガード服支給は伯爵の命令で数が制限されているんだ。どうしても欲しいならHassildor伯爵に直接頼んだ方が確実じゃないかな」

「伯爵にですか?絶対断られてそんなアフォなこと言うなって怒られるわ><」
すると、ガードキャプテンは声をひそめて、私にそっと話し出した。
「チャンスはあるよ。実は・・・他の人には内緒だけど、伯爵は個人的に悩んでいることがあるらしいんだ。君は伯爵に顔が効くみたいだから、相談にのってみたら?問題を解決することが出来たら鎧の1つぐらい快くくれると思うよ」
なんですって!!
それって、
堂々とHassildor伯爵に会えるってことね!
「ありがとう!すぐに伯爵の所に行ってみるわ!」
「はいはい、がんばってねー(^^」
私はガードキャプテンに礼を言うと、すぐさま城に駆け込んだ。
執事に呼び出してもらおうかと思ったが、直接訪ねた方が早そうだったので、執事に事情を話してこちらから伯爵の所へ直接お伺いすることにした。
執事は特に何も言わなかった。
きっとSkingrad城の人たちは公認の仲として私達二人を認めているんだわ、オホホ。
そして伯爵はいつものように寝室でお休みになられてるはずだわっ!

私は気配を悟られないよう、忍び足で伯爵の寝室へと向かった。
以前忍び込んだ時は、すぐに気付かれてめちゃめちゃ怒られたけど、今回は・・・。
近くに寄っても伯爵はぐっすり眠ったままだった。

私のスニーク技も極まったものだわ、フフ。
こんな隙だらけの姿を私に見せたら危険ですわよ、伯爵。

さあて、どうやって起こして差し上げようかしらね・・・撚
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