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腐女子playerのoblivionプレイ日記とMOD考察ブログ。
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マーティンは無言のままテーブルの上に日記と宝石を置いた。



中身を読んでしまったことを怒っているのだろうか。

マーティンは私の方に振り向かず、ただ日記をじっと見つめていた。


「殿下、嘘付いてごめんなさいっ。実は私、日記全部読みましたー!あれだけ読むなと言われたら読まずにいられなくなってっ」

私は泣きそうになりながらマーティンに頭を下げて謝った。
どうせ怒られるのなら、もう正直に言った方がいい。


しばらく沈黙が続いた。


私は怒鳴られるのだろうと思って身を強張らせていた。



「くく・・・っ」

マーティンは突然噴出し、くすくすと笑い出した。









「脅かして悪かった。日記は面白かっただろう?楽しんでもらえたかな」

「へ?」

私は拍子抜けして、マーティンの顔を見た。

マーティンはニコニコと笑っていた。



「怒ってないの?一体どういう・・・」

私は動揺しながら訪ねた。

「怒らないよ。実は友には私の日記を読んでもらいたいと思っていて、ワザと見たくなるような事を言ったのだからね。上手く引っかかってくれて嬉しいよ・・・くく」

あろうことかマーティンは今にも大笑いしたいのを必死に堪えているような表情で私を見ている。

「な、なぜ」

私はあいた口が塞がらない。

「日記を見ればわかっただろう?私はね、友には本当の私を知って欲しかったのだ。私から読んでくれと言うのも押し付けがましいし、普通に日記を持って来てくれと頼んでも君は遠慮して覗き見なんてしそうにはなかったからね」


マーティンは驚いてすっかり固まってしまっている私の気持ちを解そうとしているのか、淡々と説明を続けた。


「私も昔はいろいろ悪さをやったものだが、何も知らない人々は私を善良な人物だと疑いもしなかった。もう素で人々と接したいと考えていた矢先にKvatchが攻撃され、私は自分の本当の素性を知ってしまった。皇帝の跡継ぎだなんて考えられない地位に着かされてしまい、益々自分が出せなくなって苦しんでいたのだ」


「・・・そんなことを殿下が思っていたなんて考えもしなかったわ。Burdに拘っていたのはそういうことだったのね」

「そうだよ。私からからかっても物怖じせず返したり怒ったりしてくれたのはBurdだけだったからね。ブレードやジョフレにはそういう事が出来ない分、私はBurdで遊んで・・・いや頼っていたのだ」

私は気が抜けて倒れそうになった。
長時間説教されて、ブレードをクビになるとばかり思っていた。

よかったTT


「閣下、退屈させないと言ってたのは日記が面白いからだったのね」


「それもだが、もう1つある。君にお礼をしなくてはいけないね。日記を読んだから説明要らないだろうが、私はある召喚魔法を研究していたのだ。それを今から試してみよう、君も付いてきなさい」


そう言ってマーティンは一度テーブルに置いたジェムを懐に入れて、私を寺院の外に連れ出した。



「どこへ行くの?」

「試す場所は誰にも見られない所がいいな。寺院の外に出て捜してみよう」

マーティンの後に、私もついて行った。




マーティンは寺院の塀を右手に伝いながら、裏の方へと歩いていく。




寺院のちょうど裏手に周った所で、マーティンは足を止めた。



「私はAkatoshの神と交信する術を学んでいたことがある。その時に偶然得た知識を元に、ある召喚魔法を作り出したのだ。今こそ試す時だろう」


私は横から何が起こるのだろうと見守っていた。

マーティンは宝石を地面に置いて呪文を唱えだした。
宝石は赤い光を放ち出し、光はジワジワと強くなり、周囲をまばゆい光で満たしていく。



そしてマーティンは天に向かってAkatoshの名を叫び大きく手を振り上げた。


次の瞬間、巨大なドラゴンが声高い嘶きと共にマーティンの前に出現した。



「す、すごいっ!これはドラゴン!?」

私はドラゴンの威容に圧倒されながら見上げた。



マーティンは満足気に笑みを浮かべていた。

「Akatoshの神がドラゴンの姿に具現化され、この世に現われた姿だ。上手くいったようだな・・・」



マーティン自身も、ドラゴンを感動しながら見つめているようだった。


「友よ、このドラゴンは乗れるはずだから君が試してくれないか」



「え、いいの?こんな凄いのに乗っちゃっていいの?」

「いいよ(^^」


私は嬉しくてはしゃぎながらドラゴンの背に飛び乗った。

「うわー><このドラゴンって、殿下みたいにカッコよくて素敵~~!」



「ははは、私をAkatoshと同じ扱いで見てくれるなんて嬉しいな、ありがとう。後で君にもこの魔法を教えてあげるよ。さあ、それで飛んで遊んでおいで。寂しさなんてどこかへ吹っ飛ぶだろう」

「飛べるの!?」

「もちろんさ。ほら、彼も早く飛びたがっているようだ。早く行っておいで」

私が指示を出すと、ドラゴンは大きく翼を振ってふわりと体を空中に浮かび上がらせた。




ドラゴンは空高く舞い上がり、あっという間に寺院が下方に遠ざかり、小さく見えていた。



どこまでもドラゴンは私を乗せて大空を飛んでいく。

風が心地よい。

私はとても満ち足りた気分になっていた。



素敵な贈り物をありがとう、マーティン。










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