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腐女子playerのoblivionプレイ日記とMOD考察ブログ。
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「あのう・・・殿下、お話があるんですが」

私はマーティンにそっと話しかけた。

「なにかな?友よ」

マーティンは振り向いて私を見た。

「ここの中って、地下墓地なんですよね?どんな場所なのか殿下はお知りになりませんか?」

「歴代の皇帝の陵ということしか私はわからない。生者はまず存在しないだろう。Tiber Septimの鎧が、ここの最深部にあるのは間違いないはずだ」





「殿下、あの・・・」

私は前から思っていたある想いをマーティンに打ち明けた。
こんなことを言えば、きっと驚くに違いない。

でも、今言わねば後で必ず後悔するだろう。


私は、勇気を振り絞ってマーティンに言った。

「殿下、私と一緒にSancre Torへ入ってもらえませんか」



それを聞いたマーティンは驚いた表情になった。

「私も中に?」

マーティンは黙ってしまった。

「・・・殿下?」

顔を見ると、想像していた通り、彼は困った顔をしていた。

やがて、言い辛そうに私に返事を返した。


「友よ、残念だがその頼みに私は答えることは出来ない・・・」


「そ、そうよね、中はとても危険なのに殿下と一緒に入りたいな、なんて考えてた私が図々しすぎたのよ。いいんです、99%断られるだろうなあって予感あったから」

私は笑顔で謝っていた。

・・・ああ、やっぱり、断られてしまった。

顔では笑顔だったが、私の心の中はその場に座り込みたくなるほど落胆していた。


「いや、危険だからというより、ここは私が入るわけにはいかない事情があるのだ。理由は、中に入ればすぐに察せると思う・・・」

マーティンは申し訳なさそうに言った。

「いいんです、殿下。ではここで待ってて下さいな。私、急いで行って頼まれていた鎧を捜してきますから(^^」

気落ちしているのをマーティンに悟られないように、私は元気に答えた。



「ああ、私はここで待っているよ」

殿下は安心したらしく、ニッコリと微笑んだ。


「貴公、殿下の邪魔しないでくれませんか。殿下にむやみに話しかけたら思い出してもらえないでしょうが」



私達の会話が気になったのか、Burdが側に来て割り込んできた。

「邪魔してないわよ。ただ殿下も中についてきてもらえないかなって思って聞いてただけ」

それを聞いたBurdはみるみる呆れ顔になったかと思うと怒り出した。

「はぁ?貴公はそんなふざけたこと殿下にお願いしていたのか!?殿下を拉致しただけでも大それた行為なのに、それに飽き足らず今度は暗い地下に連れ込みたかったですと!?どこまで貴公は馬鹿なんですかっ!!」

「・・・なんかそれ、私が殿下にやましいことしてるように聞こえるんだけど。もちろん断られたから一緒に行かないわよ。Burd、貴方はついて来るわよね?」



「行きません。ここから先は貴公1人で行って下さい」

Burdは冷たく言葉を返した。

「えー><?なんでよ」

「えー><?じゃありません。殿下をこんな場所に1人にさせるわけにはいかないでしょうが。それに、大事なことを思い出して頂くまで、私は殿下の側に居なくてはなりませんからな」


「Burd、貴方、私と殿下のどちらが大事だと・・・」
「マーティン殿下ですっ!!」


私の言葉と寸分の間も置かず、Burdは即座に返した。


・・・ま、まあいいや。
もちろんその通りだし。

「友よ、1人で行かせてしまい、本当にすまないと思っている。だが大丈夫だ。君なら無事、鎧を持ち帰ってくることが出来るだろう。それまで私はブレード・・・ではなかったな、Burdと待っているよ。おかげで待っている間、退屈することはなさそうだ」



「退屈しないってどういう意味ですか、殿下。とにかくなんとしてでも聞き出さねば私の気が治まらんので、頼みますから、早く思い出してください。ほら、貴公はボケっとしてないで、さっさと行ってきなさいよ」

「わかったわよ、1人で行ってくるわよ」



さすがに二人共同行してもらうことは出来なかった。

ここからは、1人で中に進み、Tiber Septimの鎧を得て持ち帰らなければならない。

殿下と二人で入れなかったのは残念だけど、ここに来るまでいろんな思い出が出来たし、とても楽しかったから、いいか。


「貴公が戻ってくるのが早いか、私が殿下から聞きだすのが早いか競争といきましょうか。ほら、もう勝負は始まってますぞ。まあ貴公の負けは確実ですがね。今度は私が勝ちますからな!」

・・・それ、私が100%勝つと思うなあ。


「幸運を祈る、友よ。余計な危険を冒さないように」



マーティンは笑顔で私を送ってくれた。

でも、どことなくその表情の中に心配してくれている心が見えた。



「大丈夫よ、すぐに戻ってきます。殿下、それまでここで待ってて下さいね」




私は二人をその場に残し、Sancre Torの扉を押し開け、中へと足を踏み入れた。






END

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